三輪芳弘興和株式会社の代表取締役社長です。興和株式会社は胃腸薬の「キャベジン」や「三次元マスク」など、世間に広く知られた馴染み深い商品を取り扱っており、さまざまな事業展開で社会に大きく貢献しています。

三輪芳弘は興和株式会社の代表に就任した後、マスクの生産によるコロナ禍での活躍や地域の活性化、海外拠点の設立など、幅広い活動を続け、数々の功績を残している人物です。この記事では三輪芳弘の経歴や功績に加えて、興和株式会社での取組みをご紹介します。

これからも人の生活に根差した多くの功績を残していくであろう事業の数々を知れる内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。

三輪芳弘は何者?

三輪芳弘は、「興和株式会社」と「興和紡株式会社」の代表取締役社長であり、同役職には40歳で就任しています。

「健康×環境」をグループの経営ビジョンとして、医薬品事業や商社事業、不動産事業など幅広い分野で事業を展開。多岐にわたる実績を築いています。


プロフィール

三輪芳弘のプロフィールは以下のとおりです。

  • 名前:三輪芳弘(みわ よしひろ)
  • 生年月日:1955年10月30日
  • 年齢:67歳(2024年1月時点)
  • 出身地:愛知県名古屋市
  • 最終学歴:慶応義塾大学大学院商学研究科
  • 所属:興和株式会社

慶応義塾大学大学院商学研究科で経営や商業についてしっかり学習した成果が、現在の功績にあらわれています。

三輪芳弘の経歴

三輪芳弘は1980年に興和株式会社に入社し、8年後にグループ会社である興和紡績株式会社の取締役、翌年には興和株式会社の専務と興和新薬株式会社の副社長に就任しています。そして、1995年に代表取締役社長となった人物です。

日本一般用医薬品連合会の会長や在名古屋タイ王国名誉総領事、日本OTC医薬品協会会長など、医療や健康、名古屋市に関係する組織の役職を歴任しました。2019年には日本セルフケア推進協議会(JSPA)の代表理事に就任して、現在も精力的に活動を続けています。


興和一筋で経験を積み代表就任

三輪芳弘は慶応義塾大学大学院を卒業したのち、父親が代表取締役を務める興和株式会社に入社。わずか8年で興和紡績株式会社の取締役に就任しています。

その後も興和グループ内で昇進を重ね、40歳の若さで、興和株式会社と興和紡績株式会社の代表取締役社長に就任しました。


その他の活動歴

三輪芳弘は2016年に在名古屋タイ王国名誉総領事に任命されました。

興味株式会社とタイの間には、繊維製品の輸出を中心とした取引関係があり、この関係性がきっかけで、1956年、興和株式会社の本店ビル内に「在名古屋タイ王国名誉領事館」を開設しています。

興和の代表は代々名誉総領事の任命を受け継いでおり、三輪芳弘も在名古屋タイ王国名誉領事に任命されて以降、両国の親善に努めています。

また、2019年に発足した日本セルフケア推進協議会の代表理事に就任。大学教授や研究機関、薬局などさまざまな職種のメンバーが集まり、国民の健康を第一に考えた意見交換をしています。主に日本型セルフケアを推進するための方策を検討し、国民の健康寿命延伸に貢献する活動をしています。

2021年4月には一般社団法人になり、日本型ヘルスケアの普及や情報収集に励み、ますます情報発信に力を入れていくための基盤を築きました。そして、2021年7月には日本型セルフケア実現の初動として、岐阜県で薬局薬剤師の生活習慣を改善指導しました。これらの取組みを通じて、地域住民の健康管理をサポートしています。


超高級住宅街に佇む三輪芳弘の自宅

三輪芳弘の自宅は高級住宅街、東京都大田区田園調布にあります。田園調布は政治家や芸能人など多くの有名人が住んでおり、歌手の浜崎あゆみさんの自宅もあることで有名です。レンガ調で洋風のつくりが印象的な豪邸には、億単位の建設費がかかっているのではと推測されます。

興和の三輪一族について

三輪芳弘は結婚しており、家族構成は、奥様・息子さん・娘さんの4人家族です。

三輪家に生まれたほとんどの人物が、興和株式会社や関係会社にたずさわっていたり、株を所有していたりします。そのため、本社のある名古屋市では興和の三輪一族として名の知れた存在のようです。

父親の三輪隆康さんは興和株式会社の前社長で、弟の三輪晃裕さんは現在、興和株式会社の監査役を務めており(2024年1月時点)、祖父である三輪常次郎さんは、興和株式会社の前身会社『綿布問屋(服部兼三郎商店)』を1894年に創業した人物です。


三輪芳弘(興和株式会社)のやばい功績

三輪芳弘(興和株式会社)の功績を紹介します。その内容は日本の地域に根差したものから、海外に目を向けたグローバルなものまでさまざまで、やばいと評判です。多くの人の生活にも関わる事業功績の数々をご覧ください。


グローバル展開と多角経営による企業成長を実現

興和株式会社は三輪芳弘が代表取締役に就任以降、グローバルな事業戦略に力を入れており、医薬品事業においては下記のように海外事業所を設立しました。

  • 1997年 米国現地法人「Kowa Research Institute, Inc.」設立
  • 1999年 英国現地法人「Kowa Research Europe, Ltd.」 設立
  • 2000年 英国現地法人「Kowa Pharmaceutical Europe Co. Ltd.」設立
  • 2007年 興和(上海)医薬諮詢有限公司設立
  • 2009年 ボストンに医薬品の研究開発拠点「心臓血管科学研究所(CICS)」設立
  • 2016年 スイスでの地域統括業務を行う「Kowa Holdings Europe AG」設立

興和株式会社が開発している医薬品は国内だけにとどまらず海外でも需要があり、グローバルな展開を行った結果、バランスのよい利益を獲得できるようになりました。


ミノムシの糸が次世代の素材として注目を浴びる

2016年より、興和株式会社と農業・食品産業技術総合研究機構は数十種類の昆虫を集めて糸の強度の研究を続けてきました。共同研究によって、昆虫のなかでもミノムシが吐く糸に高い強度と伸縮性があることが判明し、ミノムシの糸を次世代の素材として使える技術を開発したと発表しました。

さらにミノムシは1匹から採集できる糸の量が多く、廃棄時に環境負担が少なく糸そのものが軽いという特徴を持ちます。これらのメリットを有効活用し、衣類用の繊維として実用化を目指しています。


マスク・検査・臨床試験などコロナ禍での活躍

興和株式会社は新型コロナウイルスの流行以前からマスクの製造をしており、機能性と快適性が追求された「三次元マスク」は国内で人気の高い商品です。コロナ渦では、政府からの要請を受けて布製マスクの生産に邁進。マスク不足の際は国内と海外工場でのマスク生産量を毎月5,000万枚まで増やして貢献しました。

さらに、PCR検査事業の参入や治療薬の臨床試験など、コロナ禍における活躍は目覚ましいものがありました。


地元名古屋の地域活性化に貢献

興和株式会社は、本社を構える愛知県名古屋市の地域活性化に力を入れています。1999年に名古屋観光ホテルの株式公開買付けを行い、ホテル業界に参入しました。

2017年には老舗百貨店の「丸栄」(現在は閉店)を完全子会社化。丸栄跡地を含めた再開発に意欲を見せており、名古屋市全体に活気が溢れるような計画を策定しました。

2020年には、ナゴヤドームのネーミングライツ権を取得(2021年1月より5年間)。「バンテリンドーム ナゴヤ」と名付けています。


興和株式会社はどんな会社?

興和株式会社は、1994年より三輪芳弘が代表取締役を務める会社です。「健康と環境」をテーマに幅広く事業を展開し、2022年3月期の決算では、約4,600億(連結)の売上をあげています。

愛知県名古屋市に本社を構える専門商社で、 三輪一族が代々社長を務めています。2019年で創業125周年を迎えた老舗企業であり、OTC医薬品や、薬局の店頭に置いてあるカエルのマスコットが有名です。

健康・医療事業だけにとどまらず、幅広い商材の輸出入、不動産、食品などさまざまな事業を展開。興和グループは興和株式会社と興和紡株式会社を中心に、約100社で構成されています。

経営ビジョン

興和株式会社の経営ビジョンを3つの観点からご紹介します。

「健康×環境」

日本の高齢化が進み産業構造の変革が急務となったなか、新型コロナウイルス感染症も重なり、事態の進行が一層早まる可能性があります。興和は「健康」をキーワードに事業の障壁を取り払い、国民の幸福と健康に寄り添うビジネスを展開していきます。

「デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現」

デジタル庁の設立を受けて、現代はよりデジタル化を推進する流れがきています。縦割り組織の克服と社会全体のデジタル化を推進する方針は、興和のアプローチにも共通しています。既存事業に刷新の手を加え、AI、IoT、ロボットなどの技術を組み込み、人々の生活をより豊かにするデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を目指しています。

「日本型セルフケアの推進」

従来の医薬品・セルフケア品の研究開発にとどまらず、生活者の健康寿命延伸及び疾病等の予防対策へ貢献する「日本型セルフケア」を推進しています。

高齢化社会に対応する仕組みを構築し、生活者が安心して暮らせる地域社会や社会保障制度の継続を目指した取組みを行っています。


事業内容

興和株式会社の事業内容をご紹介します。

産業関連事業(商社事業)

興和株式会社のネットワークを活用して、医薬品をはじめ、機械や省エネ型給電システムなどの商材及びサービスをグローバルに提供しています。

生活関連事業(商社事業)

創業時より、繊維を取り扱ってきたノウハウを活かし、素材から最終製品までの企画提案・生産・販売を幅広く手がけており、アウトドア用品やシューズ・バッグなどのファッション雑貨も幅広く取り扱っています。

健康・医療事業

柔軟な発想と高い技術をもとに、サプリメントや医療用医薬品、医療機器の研究・開発・製造を行っています。高品質な製品の提供により、健康増進に貢献しています。

光学・電機事業

長年培った光学技術やソフトウェアの先鋭技術、精度の高いロボット制御技術を用いて、エンドユーザーに自動化ソリューションを提供。自動化のプロセスにおける責任あるサービスを提供しています。

ホスピタリティ事業部

名古屋の老舗ホテル「名古屋観光ホテル」の運営で培ったおもてなしで、国内外を問わずたくさんの顧客に満足を与えられるよう、リゾート開発や運営をマネジメントしています。

不動産事業

興和地所を中心に、顧客の暮らしを原点におきながら、興和グループの英知と最先端の技術を集めて、細部までこだわった住まいを提供。文化や交流の発信地としての地域開発へと展開している事業です。

三輪芳弘が推進する日本型セルフケア

日本は高齢化社会を迎え、今後はますます健康寿命を伸ばすことや疾病の予防が重要になると考えられています。三輪芳弘は興和株式会社や日本セルフケア推進協議会を通じて医薬品やセルフケア用品の研究開発だけでなく、健康寿命の延伸や疾病予防に貢献する日本型セルフケアを推進しています。

今後も、生活者が安心して生活できる基盤の構築や取組みをしたいと考えています。

人生100年時代における健康寿命延伸の重要性

健康寿命は、医療・介護が必要のない状態を指し、政府が毎年公表する平均寿命との差が示されています。健康寿命の延伸によって、高齢者の生活質向上や社会保障費抑制を目指しており、個人の健康改善と社会への貢献が強調されています。

ただ、健康寿命の延伸に取組む中で、過度な健康強調が障害者や難病患者に対する偏見を生む可能性があると指摘されています。病気や障害のある方は医療費抑制の実現が難しく、国家が過度に介入することで個人の自由が侵害される懸念も存在するため、国民の自由とのバランスを取る必要があります。

会社概要

  • 会社名:興和株式会社
  • 創業:1894年12月25日
  • 代表者:代表取締役社長 三輪芳弘
  • 資本金:3,840百万円
  • 売上高:743,197百万円 (2023年3月期決算:連結)
  • 従業員数:7,865名 (2023年3月現在:連結)
  • 本社所在地:愛知県名古屋市中区錦三丁目6番29号
  • 主な事業内容:
    【商社部門】
    繊維、機械、建材、船舶、鉱物資源、化成品原料、生活関連物資などの輸出入、三国間貿易および国内販売、OTC・医療用医薬品・医療用機器の研究開発・製造販売、FAビジョンユニット・セキュリティビジョンユニットの製造販売、ロボットシステムインテグレーター業務、レンズ・カメラ等のハードウェアの研究開発、省エネ・創エネソリューションの販売、省人化ソリューションの販売

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